閉じる
食べ物が胃に入ると、それが刺激となり、
大腸がくねくねと動きながら食べ物が移動します。
この、大腸の動きを
蠕動運動(ぜんどううんどう)といいます。
消化された食べ物は、大腸の中で水分を吸収され
便を形作りながら、大腸の終点である直腸にたどり着きます。
ある程度便がたまると便意をもよおします。
便意を感じると、トイレへ行って、いきみ、排便します。
便秘になるということは、
排便までの過程のどこかに問題が起きています。
便秘の原因によって、次のように分類できます。
便の通過に時間がかかると
その間に水分が余分に吸収されてしまいます。
そのため、便が硬くなり便秘がおこります。
たとえば
・大腸に腫瘍がある
・腸の手術をした後、その部分が固くなる
などの原因が挙げられます。
自律神経の機能が低下して胃腸の動きが鈍くなり、
便秘がおこります。
たとえば、糖尿病やパーキンソン病などが
原因となることがあります。
腸に便がたまりやすくなって便秘がおこります。
たとえば、寝たきり、運動不足、食事摂取量が少ない、
などが原因となることがあります。
下剤などを飲み続けて直腸の感覚が鈍くなり、
便意をもよおしづらくなって便秘がおこります。
腸がけいれんを起こし
便が通過しづらくなって便秘がおこります。
腸の動きを遅くする薬を飲んでいるために
便秘がおこります。
排便時にいきむことで、痔になることがあります。
いきむと、血圧が一時的に急激に上がり、
脳出血の危険が高くなります。
誰でも、何日も便秘になると、
下腹部が張ったり重たくなったりして
心身ともに不快です。
食欲がなくなったり、お腹が痛むこともあります。
認知症のせいで
便秘の状態を説明できないと
ずっと不快感が続いてしまいます。
大きな声やイライラした様子などでしか
便秘の不快感を表現できないかもしれません。
便秘ひとつで、体も気分も不快感がつのり
とても苦しくつらい状況に
なってしまうことがあります。
認知症と合併しやすい身体の症状(総論) | 食べることに関する不具合 | 誤嚥性肺炎 |
便秘 | 脱水症 | 転倒や骨折 |