佐野 光孝さん
2014年10月12日(1)

光孝さんと明美さんは、朝早くから静岡県富士市に来ていました。
第86回 緑と花の百貨展(明美さんいわく「花の祭典」)。
明美さんが以前働いていた花屋さん(ピコロン)が出店するので
ふたりでお手伝いにきているのです。

花の祭典は年2回開催され、季節の花を店頭より安く販売しています。
バラの苗のプレゼントや寄せ植えコンテストなどイベントもあり
かなりの人出で賑わっています。
開催のたび、都合がつけばふたりでお手伝いするそうです。

実は富士市は、光孝さんにとっても縁のある土地です。
この公園の向こうに、以前働いていた職場があります。
今の家に移る前、富士市内の社宅に9年住んでいました。

お父さん(光孝さん)が
病気にならなければ
まだ、ピコロンに
通って(働いて)いたかもしれない。

もともと光孝さんが、車で明美さんを送り迎えしていたので
店の人は顔見知り。
事情も知っています。
光孝さんが認知症と診断された後も、
こうしてふたりでお手伝いに来るそうです。

明美さんは言います。
「ここに来ると出会える人がいるから。
私の同級生も住んでるし、
お父さんの勤めていた会社の元上司の人もね」

「はじめは、お父さんの状況について
もっと悪いイメージ持ってたみたい。
でも、ここで会うと『大丈夫じゃん』『元気そうだね』って」

認知症のあるなしに関係ない、まちのイベントの中で
そこに暮らす人たちとの再会や会話。
光孝さんと明美さんは、一市民として存在しています。

ここは、いっぱい人が集まって
色んな人と話せるからね

そういうのが、俺は、楽しいんだよね

わたしの暮らし 認知症と、よりよく生きるわたしの暮らし 認知症と、よりよく生きる

佐野 光孝さん
(さの みつたか)

1948年静岡県生まれ。
認知症だから何もできない?そうじゃないよね。自分に出来ること、自分がしたいことをしていこう。

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