泡立器

騒音や動きは、頭の中をかきまわす泡立器のようだ。
頭の中にあるものをめちゃくちゃにして、
外から頭に入ってくるものに、
ガガーッという雑音や映像をかぶせる。
私の頭の中にある雑多なものの中からひとつだけ選び出すという、
脳のフィルターがなくなってしまったような感じである。

すべての音は「がやがや」という騒音になって、
人が何を言っているのか わからなくなる。

音を識別するのが困難な時もある。
玄関の呼び鈴と電話のベルが同時に鳴ると、
私の頭は凍りついてしまい、
今の音は何だったのか、どうしたらいいのか、
わからなくなってしまう。
その大きな音で、
私の脳が空っぽになってしまうかのようだ。

引用:クリスティーン・ブライデン著
馬籠久美子・桧垣陽子訳
『私は私になっていく』クリエイツかもがわ
p.147〜p.148、2004

あなたが閲覧したページですあなたが閲覧したページです

Copyright © 2001, Eisai Co., Ltd. All rights reserved.