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介護体験談呆け老人をかかえる家族の会 全国版
ぽーれぽーれ(2004年6月25日号)より 父にアルツハイマー病の診断京都府 鎌田松代
様子がおかしいと思い、思いきって受診した父にアルツハイマー病の診断が下された。 「ぼけかもしれない」、いや、「うつ病かもしれない」気持ちはゆらいでいたが、診察時の長谷川式テストや最後のCTで明らかとなった。医師に診断名を告げられると、はっきりし、ほっとするのとショックが交錯した。一緒に告げられた父は淡々とした表情だった。母も泣かなかった。涙声になったのは私だけだった。 昨年の3月に子どもたちと一緒に帰省した時は、その2年前に手術した腰の具合も問題なく思ったより元気で、安心して京都に戻ってきた。しかし、5月に父のすぐ下の妹の夫が交通事故で即死した、その後からぼーっとすることが多くなり、元々、無口であったのが一段としゃべらなくなり、大好きな魚も食べなくなり、母が骨をとり、ほぐすと食べるというようになった。あまり様子がおかしいので、脳神経外科を受診しMRIなどの検査も受けたが、「年相応です」の診断で以上はないとのことだった。1年ぶりに子どもたちと帰省し、私はその変化に驚いた。母から聞いてはいたが、これは異常である。3日間の帰省で気になる症状があったので受診をするため、佐賀支部の森代表に電話をし、ぼけをよく診てくれる病院を教えていただいた。朝の忙しい時間だったが、親切に話してくださり、困ったことがあったらメールもあるからと言ってくださった。ありがたかった。かかりつけ医の紹介状が必要とのことで電話で依頼したが、父の病状に対する見解の違いがあり、「お宅がよければいいですが。僕はお父さんはおかしいと思っていませんよ」と医師は怒ったような感じの対応だった。家のものと外の人がぼけを見るときの違いだなと思った。紹介状は書いてくださった。父の胃がんや、母のうつ病などは早期に診断し、適切な処置をしてくださっているかかりつけ医なので関係が悪化することを恐れたが、今は父の状態が何なのか診断してくれる医師がほしかった。患者は医療機関を選ぶことができるのだからと思い直し、お世話になっているのに無礼は承知で再度お願いをし、書いてもらった。 受診の時は、家族の会のありがたさを心底感じた。母も「親切で丁寧な先生でよかった」と喜んでいた。丁寧な対応と診察、診断後もこれからの生活のしかたの方法をいくつも説明してくださった。薬の服用を試してみることをお願いした。最後の望みである。どうかこれで進行が緩徐となればと祈る気持ちである。まだ、父の病気が信じられない自分とこれからのことを想像し悲嘆にくれる自分がいる。父は72歳である。80歳は超えていると思われる軽トラックを運転している人がいた。「あの人はあんな年なのに車の運転もし、元気で仕事をしている。なのに父は車の運転もやめなくてはいけなくなった。うまく考えられなくなった。どうして、何で、どうして」ばかりが出てくる。何をしていてもすぐ涙がでて悲しい。母はどうしているのだろう。父は「明日からこれを飲んだらいいんやな」と薬を見て言っていた。また来週受診のために父のもとに帰る。家族の会の会員でよかった。
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