辛いという字は

この病気になって、三年が過ぎました。

散歩仲間の友達と野の道を歩いていたら、
小さな犬ふぐりの花がもう咲いていました。
「この花を、あんたは踏みつけて歩いてたんだよ」
と、三年前の そのころの私のことを言いました。

そうだったのか……
きっとそうだったのだ、と私は思いました。

どういう風に時間が過ぎていったのか……
おぼつかない思いがします。

母が亡くなって整理をしていたら
母が書き留めていた備忘帳が出てきました。
その中に

辛いという字は、一つ足すと幸せになる

と、ありました。
何度も何度も読んでいるうちに、
自分は頑固に突っ張って
なにかを拒んでいるような気がしました。

アルツハイマーになった私が一番辛い、と
そんな風に思っていたかも知れません。

だから、ちいさなイヌふぐりの花も
踏みつぶしていたのかも知れません。

……一つ足すと……

今まで皆が一つ足していてくれたことに
気付かなかった。

夫も子供も友達も皆、辛かった……
私がその事に気が付かなかったことで……。
きっとそうだったと、思います。

いぬふぐりを踏まないで歩きたいです。
私も、一つなにかを足したい。
皆に助けて貰うばっかりですが、
出来ることを、していきたいと思っています。

引用:あやちゃん
『ブログ もの忘れネットカフェ2号店』
2008.03.11

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